今から凡そ150年前より、子供の玩具として作られたといわれる「きじ車」は、ほうの木というやわらかな木を、生のうちにナタでけずりながら馬の形に仕上げます。手作りで素朴な造形で玖珠町の郷土玩具又代表的な民芸品となりました。
戦後一時期、姿を消しつつありましたが、故上野寛悟氏が造り続け、昭和35年第1回大分県観光土産品展に於いて入賞、その後、故中村市氏により継承され民芸品として世に出したところシンプルな造形美が好評で各地にその名が広まり愛されてきました。
昭和49年大分県ふるさと振興事業第1号に指定され、日本観光協会賞をはじめ多くの賞を受賞して参りました。
この伝統ある郷土玩具を、ここ発祥の地に永久保存となる石碑を建立し、地域のシンボルとして飾り何時までも後世に伝え続けたいと思います。
平成7年2月吉日
大野原きじ車保存会